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新型コロナウイルスが齎した悲劇
一年以上前から撮影計画を立て、10月上旬に取得した平日三連休。なぜこの時期か、それは勿論週末の土日休みよりも、道路や観光地が混雑しないからだ。
目的は、紫金山・アトラス彗星を撮影する事。今回の撮影は、事前に友人と入念に計画を立てた。そう、2020年のネオワイズ彗星に匹敵する程の明るい彗星が期待できるからだ。
時系列は非常に順調だった。9月27日に彗星は予定通り太陽に再接近。その後、見事に尾を吹き地球に近づきつつある。
それと同時期、自分は職場から新型コロナウイルスを感染させられた。
感染経路ははっきりしていた。当時はマスクを着用し手洗いも徹底していた為、まさかこのタイミングで感染するとは思ってもいなかった。ただ、嫌な予感と言うか胸騒ぎがした。
色々強がった発言はしたが、いつもお世話になっている友人達に感染させたら取り返しのつかない事態となる。と言う事で、今回は大彗星と言われる紫金山・アトラス彗星の撮影は全面中止とした。欲望だけに囚われない決断力と判断力、今の自分を褒めてあげたい。
↑当然だろ!と突っ込んだあなた、心を沈めたまへ!
さて突然として現れた平日の空白の三連休。
後半は無事に解熱し、ドクター指示ではサージカルマスク着用で外出可能の時期となった。かれこれ5連休を過ごし体調が安定しているが、予定が潰れ、やる事もなく心は腐り切っていた。そう、人間は仕事をしないとメリハリが無くなりダメになる。
仕事こそ生活サイクルの基盤な訳だ。
そんな時、何か写真撮影ができないか思考を巡らせた。ただの都内の写真撮影では、彗星撮影の穴は埋められない。何か限定的な、何か希少な物を撮影しなければ、写欲は決して埋められない。そんな時にf1.8シリーズの単焦点レンズを持ち、私は都内へ羽ばたいた。
そこで撮影した写真が、これだ。
私が導き出した、空白時間を埋めた渾身の一枚写真
思い出の地とも言える、我々夫婦が挙式を挙げた東京タワーが見える地。
10月から冬のランドマークライトアップに変わった赤い東京タワーを背景に、来年1月で廃車となる美しくも幸せを呼ぶ新幹線車両が走り抜けた。
暗闇で高速に動く被写体、月に数本しか走らない希少な新幹線、時刻表が公式に存在しない新幹線。自分が納得するためのベストな撮影地と構図。様々な撮影難関をクリアし、この写真を小さな35mmf1.8単焦点レンズ「SEL35F18F」で捉えた。
ピントの位置を見て欲しい。車両ガチピンで背景の夜景が微妙にボケている。全て計算通りに設定した結果だ。暗闇のビルの間を高速で横移動する車両、撮影の難易度は過去最高であり、月に数回・一日一度と考えると水族館のイルカのジャンプ以上だ。
まとめ
彗星撮影は諦めたが、やはりシャッターを切っていると心が満たされる。
仕事の合間の写真活動こそ、心のオアシス。明日から仕事を頑張ろう!
彗星撮影の勝負は続く
実は、紫金山・アトラス彗星の本番は10月13日以降と言われている。
その理由は、10月13日が地球に再接近する時期であり、これから更に明るく尾の成長が期待出来る訳だ。また、10月下旬にかけては日没直後の西の空で見られる。
つまり、天候さえ良ければ都市景観と彗星が撮影できるかもしれない。
勝負はこれからだ。
@サプリメント