こんにちは。
今回紹介するのは、風景写真・星景写真に使えるおすすめのメイン三脚になります。
目次
メイン三脚の選び方
この記事を読む事で、2022年に現行販売されているおすすめのメイン三脚を知る事ができます。また、筆者がどのくらい写真撮影を行なって来た人間なのかは、自分に合ったメイン三脚の選び方についての記事で紹介しているので是非ご覧下さい。
メイン三脚を選ぶうえで、全ての三脚メーカーを候補に入れると内容が膨大になってしまいます。その為、今回は「GITZO(ジッツオ)、Leofoto(レオフォト)」の二台メーカーに絞ってお伝えして行きます。
また、自分は常日頃から書いていますが、三脚やカメラ・レンズ・カメラバッグなどは、一つで全ての撮影に対応できる物は絶対にありません。その為、使用用途や目的に合わせて複数個所有し、使い分けていくのが最適解となります。
下では、今回紹介するメイン三脚の三脚メーカーの紹介および、一般的な風景写真・星景写真の撮影に対応可能なメイン三脚のスペック(条件)に絞って紹介していこうと思います。
メイン三脚のスペックと条件
用途:耐久性を考え、長時間露光撮影(星景写真撮影やポータブル赤道儀)が可能
パイプ径:耐久性を考え、最大パイプ径が28mm以上
高さ:耐久性を考え、雲台なし・センターポールなしで最低130cm
収納高:メイン三脚の為制限なし・雲台なしで50cm台以下が理想
価格把握:ジッツオは雲台なし10万円クラス、レオフォトは3万円〜(雲台込み5万円〜)
- 個人的な理想は、70-200mmf2.8を載せて30秒間露光してもブレない三脚が理想だと考えています。しかし、雲台の種類や使用環境に左右される為、この辺りは除外します。
- また、使用カメラによっても状況が変わって来ます。
- 自分は、パイプ径20mmのサブ三脚でも、ポータブル赤道儀や星景写真でブレなく撮影ができた経験がある為、結局は使用方法や環境に依存します。その為、一般的なフルサイズ一眼カメラでの、風景写真・星景写真撮影に通用する三脚を挙げて行きます。
GITZO(ジッツオ)とは
今回、何故ジッツオの三脚をピックアップしたのか、紹介も兼ねて書きたいと思います。
自分は、ちょっと前まではジッツオはイタリアのメーカーだと思っていました。しかし、公式ホームページを覗くと、1917年にフランスで設立したと書かれています。2019年にイタリア旅行に行った際、記念にジッツオの三脚を買おうかなと思いましたが、違いました。
様々な背品を製造する中で、第二次世界大戦で一旦解散し、1950年から本格的に三脚メーカーとして動き出したそうです。
ジッツオと言えば、三脚の王様と言う立ち位置です。それは、品質やブランド力だけではありません。カーボンファイバー三脚や180°脚折りたたみシステムなど、後に業界標準となるような技術を数多く発明した素晴らしいメーカーなのです。
製品の卓越したクオリティーにより、ジッツオは世界の写真業界で高く評価され続けています。自分の手元にある中華製のSIRUIのトラベル三脚の作りも、このジッツオの技術が流用されていると考えると凄い事ですよね。
世界的に通じる機能・構造を開発して来た王道の三脚メーカーとなれば、誰もが憧れる三脚メーカーだと思います。これが、今回選択肢にピックアップする理由です。
Leofoto(レオフォト)とは
世界的に王道の三脚メーカーとしてジッツオを紹介したら、次はスリックやベルボンなど日本の三脚メーカーをピックアップするのが自然なんです。しかし、自分が過去に使用していたスリックなどの三脚は、業界で共通する標準的な技術が積まれてなく、不便な事が多々ありました。その為、やはり世界的に定評があるメーカーでないとブログで紹介するに値しないと考え、二つ目の三脚メーカーを「Leofoto(レオフォト)」にしました。
レオフォトは2014年に設立されたばかりの中国メーカーですが、会社設立以前から10年以上OEM元として三脚の製造を手がけていた実績があるそうです。確かに三脚の評価は高く、インターネット情報で、プロカメラマンや撮影現場でレオフォトの三脚を使っている方が非常に多い理由がここにあるんですね。これ、いわゆるルーキー的な立ち位置でしょうか。
また、価格と製品のトータルバランスが非常に良く、ジッツオの半額以下の価格で同等のスペックの三脚が手に入れられます。そうそう、SIRUIと比較してですが、レオフォトは新製品を安定して出し続けている事も、おすすめできる理由の一つです。故障した際も、ジッツオと比較して修理に手間がかからないそうです。
その他、新しい規格(三脚ネジの変換作業が不要)や起動性・操作性に優れた構造(レンジャーシリーズ)など、ジッツオにはない技術を開発しているのも魅力のひとつです。
おすすめの三脚を紹介
ここからは、ジッツオとレオフォトから、メイン三脚に通用する商品を紹介して行きます。
車持ちの人は迷わず3段を選べ!
最初に、高さ調節が3段の三脚を各メーカーから一つずつ紹介します。
メイン三脚選びの記事にも書きましたが、収納サイズが60cmを超える3段三脚は持ち運びがやや大変です。もちろん、キャリーバッグへの収まりも困難です。しかし、その分安定性は確実であり、なおかつ価格も4段に比べて安い傾向があります。その為、車を持っている方は、迷わず3段を買うことをおすすめします。
自分は身体的な事情から車の免許が取得できない為、移動が公共交通機関メインとなります。その為、残念ながら以下の二台は除外になります。
GITZO 三脚 マウンテニア 2型 カーボン 3段 GT2532
ジッツオのマウンテニアシリーズ2型と言えば、最大パイプ径が29mmで一番定番とも言える三脚です。こちらは、何年か前に自分が書いたいカメラ機材でも紹介したのですが、3段と収納力に欠けるのですが、お値段も雲台なしで10万円を下回る安さです。高さは雲台なしでも65cmある為、雲台を装着すると75cmほどになります。
自分が今現在、車の免許を取得していたら、メイン三脚は間違いなくこちらを選びます。
同じく、レオフォトで3段の三脚を調べて見ました。こちらはレンジャーシリーズと呼ばれ今一番人気のあるシリーズです。センターポールは別で取り付けられる形になっており、使用しない人間にとっては理想的な安定構造になっています。また、雲台なしで高さは152cmと必要十分でありながら、重量は1.52kgと比較的軽いです。ちなみに収納高は65cmであり、上で紹介したジッツオのGT2532と全く同じとなっています。
最大のポイントは、パイプの最大径が32mmに関わらず、なんと3万円弱で買えると言うコストパフォーマンス!これを見てしまうと、もうジッツオは買えないでしょうね。
GITZO(ジッツオ)のマウンテニアシリーズ
ここからは、自分が購入候補にしているメイン三脚を紹介していきます。
GITZO 三脚 マウンテニア 2型 カーボン 4段 GT2542
こちらはジッツオのマウンテニアシリーズ2型で、4段タイプの三脚になります。上で紹介した3段タイプと同シリーズであり、雲台なしで56cmと10cmも収納面が向上しています。その分耐久性は確実に下がりますが、スペック上の耐荷重は同じ数字になっています。
また、メイン三脚と旅行用のサブ三脚を購入する場合、このGT2542は自分が購入したいメイン三脚の第一候補となっています。
GITZO(ジッツオ)のトラベラーシリーズ
GITZO 三脚 トラベラー 2型 カーボン 4段 脚のみ GT2545T
次に紹介するのは、ジッツオのトラベラーシリーズ2型になります。立ち位置的には、上で紹介したマウンテニアに、小型軽量化・収納性をプラスした立ち位置になります。パイプの最大径が29mmでありながら、格納時には44.5cmまで全長を縮める事ができます。これにより、海外旅行などでキャリーバッグに入れて持ち運ぶ事ができます。
上で、メイン三脚と旅行用のサブ三脚を購入する場合と書きましたが、実はこのGT2545Tは、今現在自分がメイン三脚として使用しているSIRUI製の三脚とほぼ同一のスペックとなります。SIRUIのものは、パイプの最大径が28mmで格納時の長さが48mmの為、GT2545Tに乗り換える事で、運搬のしやすさと耐久性の両方を向上させる事ができます。
メイン三脚としてトラベル三脚を選ぶのはどうか、その辺りに引っ掛かりを感じますが、車の免許を取得できない自分に限っては、これをメイン三脚に選択するのもありだと考えています。と言う事で、現在GT2545Tは第二候補であり、理想はGT2542と二本揃える事だったりします(笑)。
Leofoto(レオフォト)のレンジャーシリーズ
ここからは、レオフォトでメイン三脚となるものを紹介していきます。
レオフォトのホームページを覗くと、非常に沢山の三脚シリーズがあります。具体的には、スタンダードモデル(ハイカーシリーズ:ジッツオで言うマウンテニアシリーズ)や、トラベルシリーズ(脚が180度回転収納できるアーバンシリーズ)が発売されていますが、今現在話題性や人気が強いシリーズが、何故かレンジャーシリーズと言う物になっています。
レンジャーシリーズは、登山で使用するユーザーも多いらしく、余計な機能を省き起動性に優れているのが魅力です。一番の特徴は、センターポールが別で取り付ける構造になっており、上部が平な点です。一見邪道な製品に見えましたが、自分のようにセンターポールを使用しない人間にとっては、安定性の面でメリットの方が大きいです。
Leofoto LS-324C カーボン三脚 4段 [並行輸入品]
あくまで自分の調査ですが、ここ数年の話題性や人気で言えば、LS-324Cが一番でしょう。見てお分かりの通り、パイプの最大径が32mmと安定性に優れながら、4段の収納力(雲台なしで48cm)があります。また、雲台を除けば3万円ほど、純正の自由雲台がついても5万円台前半で手に入るのが素晴らしいコストパフォーマンスと言えます。普通に格安ですよね。
雲台なしの高さは130.5cmなので、雲台を加えて140cmと考えると個人的には必要十分です。ただ、身長が180cmとかある方には、少ししんどいかもしれませんね。レンジャーシリーズのデメリットは高さにあり、パイプ径28mmのモデルだと、雲台なしで119cmと非常に低くなります(28cmのみLinモデル=背が高いモデルあり)。また、収納した場合にトラベラーシリーズほどは小さくならないので、雲台を含めると50cmを超えてしまいます。
ただ、構造を考えると安定性に関しては確かと言えます。
Lelfoto(レオフォト)のMr.Qシリーズ
この記事で紹介する最後の三脚シリーズになります。
レオフォトから2021年に新しく発売された三脚「Mr.Qシリーズ」であり、レンジャーシリーズとハイカーシリーズ(ジッツオで言うマウンテニアシリーズ)の良いとこ取りをした三脚であり、カーボン素材や作りも向上してあるそうです。
お値段はやや高くなりますが、それでもパイプの最大径32mmで純正雲台が付属し、8万円ほどと考えると、ジッツオよりは遥かに安い価格で入手できます。
百聞は一見にしかずと言う事で、レオフォトの公式チャンネルで紹介された動画を↓
レオフォト LQ-324C+LH-40 カーボン三脚 自由雲台セット
こちらがミスターキューシリーズの32mmモデルです。
実際に実店舗でも触ってみましたが、カーボン素材自体が非常に重厚で高級感がありました。また、レンジャーシリーズのようにセンターポールなしで使用したり、センターポールを取り付けてエレベーターが使える点も非常に魅力的です。
もちろん、センターポールなしの高さは139.5cmと個人的には十分な高さです。デメリットと言えば、トラベルシリーズではない為収納高が58cm、重量1.98kgと言う点でしょうか。
レオフォト LQ-284C+LH-36 カーボン三脚 自由雲台セット
こちらがミスターキューシリーズの28mmモデルです。
これ、自分が現在使用している28mm径のSIRUIからステップアップにいいと思ったのですが、なんと高さが雲台入れても129cmしかありません。あまりに微妙で残念ですよね。
やはり、パイプ径28mm以上のクラスは、雲台なし・センターポールなしで、最低130cm以上はあって欲しいです。トラベル三脚でもなく収納高56cmですし、今回は除外です。
まとめ
ここで紹介している三脚は、全て先日に実店舗で触ってみたものです。
安定性に関しては、荷重と回旋ストレスを加えた際は、ジッツオもレオフォトも差がないように感じました。結語としては、所有欲に拘る方はジッツオ、コストと機能性のバランス重視ならレオフォトですね。
参考になれば幸いです。
【追記】
2022年9月現在、ジッツオのトラベル三脚GT2545Tを購入し一年が経過しました!