こんにちは。
今回の記事では、2022年10月下旬に行った三泊四日の石垣島旅行の中で、二日目に日帰りで行った西表島にフォーカスを当てて、撮影して来た風景写真を紹介していきます。
八重山諸島にある石垣島の離島「西表島」。風景写真の撮影を主目的に活動する自分が、初めて西表島訪れ、そこでどんな景色に出会ったのか。
その様子を写真でたっぷりお伝えします。今回の記事、是非ご期待下さい。
目次
世界自然遺産!石垣島の離島「西表島」に上陸した
予告通り、10月下旬に沖縄県の八重山諸島にある石垣島に撮影旅行に行ってきました。
西表島とは?
西表島と言えば、石垣島よりも面積が大きいにもかかわらず、島の9割が亜熱帯のジャングルで手付かずの自然が残されていると言われています。
島のほとんどが亜熱帯のジャングルで、西表石垣国立公園になっている。東洋のガラパゴスとも呼ばれ、天然記念物の「イリオモテヤマネコ」が生息する島としても知られている。
東部と西部の2つの地域に大きく分かれ、東部には仲間川、サキシマスオウノキの群落、水牛車で渡る由布島、西部には沖縄県最大の落差を誇るピナイサーラの滝、沖縄県最長の浦内川、その上流のマリユドゥ・カンビレーの滝がある。
カヌー・トレッキング・ダイビングなどで山や海を体験すれば、西表ならではの希少な動植物に出会えるかも。島をまわるには、バス、レンタカーなどがオススメ。1991年、「節祭」が国指定重要無形民俗文化財に指定されている。八重山の他の島々にはない壮大なスケール感を持つ島である。竹富町ホームページより引用。
西表島に渡航したきっかけは?
本州は紅葉便りが盛んですが、自分は今年の秋の写真活動を石垣島に全振りした為、未だ紅葉の写真は一枚も撮っておりません。振り返れば、2019年のこの時期もフランス旅行に全振りし、紅葉の写真を全く撮らなかったと記憶しています。
その反面、コロナ禍の2020〜2021年はがっつり関東甲信越地方で紅葉撮影(日光・高ボッチ高原・渋峠等)していました。昨今のSNSでは、同じ様な紅葉写真が並び、霧やら雲海やら光芒やらが出たと盛り上がっていますが、誰もが見た事のある有名な撮影地ばかりであり、正直魅力的ではありません。
コロナ禍でもウイルスとの共存が構築され旅行がしやすくなった2022年。やはり自分は、老後でも撮れる関東甲信越地方で量産されている写真よりも、若くて体力のあるうちは、今しかできない遠征の撮影旅行に力を入れるべきだと言う思考です。
と言う事で本題。
2015年の石垣島旅行では離島の竹富島。2016年の石垣島旅行では離島の波照間島を訪れた自分ですが、2022年の石垣島旅行では、初めて世界自然遺産に登録されている離島の西表島に上陸して来ました。
今回の石垣島旅行は、自分が友人二人を誘ったかたちであり、彼らは石垣島を訪れるのが初めてでした。自分は石垣島の全体像がある程度把握できており、西表島に行きたいと言うわがままに、友人達は快く応じてくれました。本当に感謝です。
基本情報と行程
利用した運行会社:八重山観光フェリー/西表島上原港間の往復大人料金約5,000円
利用したツアー会社:西表島「summerちゃまー」
- 8時30分:石垣島離島ターミナル発のフェリーに乗船
- 9時30分:西表島上原港に到着しツアーガイドさんと合流/ツアー開始
- 午前中:ピナイサーラの空撮/ジャングルで鍾乳洞撮影
- 昼食:贅沢に鍾乳洞前でガイドさんが作ってくれた八重山料理
- 午後:ジャングルのクーラの滝やクーラ川のマングローブを撮影
- 15時30分:寄道でビーチと海中道路からピナイサーラの滝を撮影
- 16時ツアー終了
- 16時30分西表島上原港出発のフェリーに乗船
- 17時30分石垣島離島ターミナル着
※上原港往来のフェリーが高波で欠航した為、ツアー会社さんから指示があり行程変更。迂回路を加味し朝8時石垣島離島ターミナル発大原港行きのフェリーに乗船し、帰路は17時半大原港発石垣島離島ターミナル行きに乗船。その為、夕日はフェリーの上から鑑賞する形となりました。これはこれで最高に贅沢でした。
西表島に持って行ったカメラ機材
今回西表島に持って行ったカメラ機材は以下になります。
また、今後西表島に写真撮影に行く方の参考になるように、この記事では各名所をどんなカメラ機材で撮影かも商品リンクで紹介していきます。
- SEL1635GM:クーラ鍾乳洞を撮るのに必要だと考えました。
- SEL2470GM:クーラの滝や動植物を撮るのに必要だと考えました。
- SIGMA100-400mm DG DN:海中道路からピナイサーラの滝を撮る明確な目的。
- Mavic2pro:海中道路からピナイサーラの滝を空撮する明確な目的。
- Velbon UT-43Q雲台交換済:山岳や海外旅行に通用するトラベル三脚最高の一品!
西表島で撮影した風景写真たち
西表島は世界自然遺産であり、西表石垣国立公園でもあります。
その為、ジャングル内に立ち入るには専門のガイドに着く必要があります。その為、基本的には旅の目的に合ったツアーに申し込んで、島の観光を行う形になります。
今回自分達は、写真撮影を目的に上陸した為、撮影に重点を置いたツアーに申し込みを行いました。西表島上陸の前日、ツアーのガイドさんから着信が入り、最寄りの上原港行きのフェリーが全便欠航になったと連絡がありました。このエリアではよくある事のようで、代わりに大原港行きのフェリーに乗り、臨時の無料バスで上原港へ向かう様指示がありました。
その為、8時に石垣島の離島ターミナルを出港。大原港からバスで上原湊に向かいました。
上陸後に架かった奇跡の虹
バスの車窓から撮影/α7III+SEL2470GM
写真は、朝に大原港から上原港に向かうバスの中から見えた奇跡の虹です。
台風の影響で上原港への直行便が欠航となり、大原港から回り込んだのですが、遠回りしたからこそ出会えた奇跡の虹でした。ハワイ同様、スコールの多い石垣島では虹が良く見られるのですが、西表島の河川でこんなに美しい虹が見られた事は大きな収穫でした。
同様の構図は二台体制のα7c+SEL1635GMでも撮影しましたが、標準から望遠域で撮る虹こそ迫力があり美しいです。
海中道路から捉えたピナイサーラの滝
α7III+SIGMA100-400mmDGDN
西表島で最も撮影したかったピナイサーラの滝。
海中道路から肉眼でも見えるピナイサーラの滝は、西表島のジャングルの崖をすさまじい落差で流れ落ちていました。手前には淡水と海水が入り混じる河口が広がっていますが、点々と生えるマングローブ(厳密には密集していない木の為八重山ヒルギ)が生えており、どうしてもこの構図が撮りたく、望遠ズームレンズを持っていきました。
同じ構図では夕方にも風景写真を撮っている為、後に撮影地として記事を書きます。
圧巻だった西表島の鍾乳洞
α7c+SEL1635GM
西表島のジャングルの中には、いくつもの鍾乳洞が存在します。
しかし、インターネットで西表島の鍾乳洞について調べても、その全体像についてはあまり情報が出ていませんでした。そもそも、自分が何故西表島で鍾乳洞を撮りたいと思ったのか、それは、既にYouTube上では削除されてしまったソニー公式の映像がきっかけでした。
α7c+SEL1635GM
本州では遊歩道で整備された鍾乳洞が多く存在しますが、西表島は本当に手付かず。
ジャングルの中を探検し、足元が水に浸かりながら撮影した西表島にある鍾乳洞。それは、本当に神秘的で美しいものでした。こう言った鍾乳洞の撮影では、超広角ズームレンズは絶対に必須のアイテムです。
本当に美しかったクーラの滝
α7III+SEL2470GM2+ND16
ツアーの午後に訪れたのは、西表島のジャングルの中にあるクーラの滝。
西表島と言えば、先ほど紹介したピナイサーラの滝が最も有名ですが、風景写真を撮る自分にとっては、クーラの滝が最も美しいと確信し、前々から撮りたい被写体でした。こちらは、SEL2470GM2をサブ三脚に乗せ、自撮りした写真です。
クーラの滝では、SEL2470GMのみを使用し様々な構図で撮影したのですが、やはり便利ズームのSEL24105Gよりも所有欲が高いですね。絞りを開けますし、構図で劣っているはずがもはやこれしか持ち出していません。
ちなみに、来年に石垣島に訪れた時は本命のピナイサーラの滝を撮りに行きます。
西表島のジャングルと美しい木々
α7III+SEL2470GM2/最大級のシダ植物ヒカゲヘゴ
西表島のジャングルは、名所以外にも美しい景色に溢れていました。
個性的な木々や美しい幹・葉状な木。ツアーに参加する事で、ガイドさんから詳しく動植物の説明をして貰えます。
α7c+SEL1635GM/サキシマスオウノキ(確か)
ジャングルを歩いていると、ひときわ根っこが張り出している木を見つけました。
西表島には似たような木々が多く、素人には見分けがつきにくいですが、こちらは自分が撮影したい植物のひとつでした。名前は確か、イヌビワではなくサキシマスオウノキ。
α7III+SEL2470GM2
クーラの滝からクーラ川を下流へ歩いていきました。
この景色も、事前に自分が要望を出しており、ガイドさんが干潮で根が剥き出しになる時間帯を選んでくれました。個人的に西表島で撮影した風景写真で最も気に入っている一枚ですが、実は後に紹介するハゼの撮影後に設定を戻さず、iso感度800で撮影したと言う失態。
ただ、α7IIIの高感度画質はSIIIに次ぐと言われており、非常に綺麗です。
準備して挑んだピナイサーラの滝の空撮
イリオモテヤマネコ銅像のある海中道路を離陸ポイントに行ったピナイサーラの滝の空撮。
西表島での空撮は、過去にないくらい事前の申請に手間のかかるものでした。また、やや風のある中での飛行でしたが、ガイドさん付き添いのもと、無事に終える事ができました。空撮写真も沢山とりましたが、やはり距離感や迫力等、動画が一番伝わりやすいですね。
望遠レンズと動物写真の話
水辺に飛躍するサギ
α7III+SIGMA100-400mmDGDN
今年の7月に行った時は、望遠レンズが70-180mmしか持っておらず、カンムリワシの撮影で限界を感じました。そこで、今回はSIGMA100-400mmDGDNを持参。
おかげで、遠景の風景写真だけでなく、とっさに飛躍するサギを収める事ができました。個人的に、ピナイサーラの滝をバックにしたこの写真はかなり気に入っているのですが、強いて言えば鳥さんが露出オーバーなんですよね。ピントそこそこは当たりで来ているので、露出をもっとアンダーに撮ればカッコいい一枚になったかも。
撮りたかった木登りトカゲ
α7III+SEL2470GM2
西表島のジャングルで絶対に撮影したいと思っていたトカゲ。
自分はトカゲには詳しくないですが、木登りトカゲは夏に多く見られ、全く珍しい動物ではないそうです。むしろ、数歩に一回は目にする大量発生者さんだとか。
α7III+SEL2470GM2
今年新しく発表され、27万円で発売されたSEL2470GM2。
小型軽量かつ寄れるようになり、このような小動物の表情もよく捉えてくれました。
マングローブにいたハゼ
α7III+SEL2470GM2
例のマングローブの湿地の泥の中にいたハゼ。
これも、ガイドさんがいないと決して見つける事のできなかった動物です。目がくりくりしていて可愛らしく、じっとしてくれていた為、ここまで寄って撮影する事ができました。
たくさんの写真を紹介して来ましたが、西表島の写真はここまでです。
石垣市内で撮影した写真も紹介
せっかくなので、石垣市内で撮影した写真も少し紹介しておきましょう。
一本マングローブの話
α7c+SEL1635GM
今回最も力を入れて撮影に挑んだ名蔵湾の一本マングローブ。
おかげさまで、初日に大勝利を納め、素晴らしい風景写真・夕景写真・星景写真が撮れました。また、今回初めて角形フィルターとハーフNDを使用したのもいい経験でした。
α7III+SIGMA14-24mmDGDN
日没前から星空が広がるまで撮り続けた一本マングローブ。
この日は一見快晴に見えますが、けっこう雲が多く流れる夜でした。ただ、長時間待てば雲はどんどん流れ、満点の星空が度々広がります。
石垣市内でも動物の写真を撮った
α7III+SIGMA100-400mmDGDN
こちらは一本マングローブを撮影している途中、日没前に撮影したサギ。
たまたまSIGMA100-400mmDGDNを持って来ており、飛躍した瞬間と夕日に映える美しい姿を捉える事ができました。友人とだべりながら一本マングローブの前に張り込み、いいシーンが来たら、風景写真だけでなく望遠レンズに切り替え夢中でシャッターを切る。
本当に楽しく幸せな時間であり、このサギの写真もお気に入りの思い出深い一枚です。
α7III+SIGMA100-400mmDGDN
こちらはやいま村で有名なリスザルを望遠レンズで撮影した一枚。
訪れたのは三日目の午後。友人の一人(星空隊長)が二回目に海に入りたいと話し、自分ともう一人の友人は正直海はもういいかな、と言った空気。そこは星空サークルから波及した仲良し3人組(アラサーを突破中の男たち)。
彼はフットワーク軽く一人で潜りに行き、自分達二人はやいま村で写真撮影を行いました。
お金を持った自由な社会人。みんな一緒!空気読め!ではなく、そこは各自やりたい事をやろうよ!と言う感じで非常に空気が良く、おかげでこんなにいい写真が撮れました。
写真の紹介はここまでです。おいおい、撮影地としての記事を書き、この全体像を紹介した記事にリンクして行こうと思います。
まとめ
今回は、石垣島の離島「西表島」を訪れた話しや、撮影した写真たちを紹介しました。
今回の旅行は、本当に写真撮影を目的に集まった友人と行った事もあり、思う存分写真撮影に没頭できました。また、ここでには載せていませんが、石垣島自体が車さえあれば非常にコンパクトな為、普通に居酒屋で飲んだりしっかり睡眠時間を確保できたのもありがたかったポイントです。むしろ、そこが石垣島の魅力でもあり、通い続ける理由の一つです。
あとは、本当に天候等の条件に恵まれた事ですね。特に初日と二日目は運良く快晴に恵まれ(西表島はスコールあり)、一本マングローブなんかは大勝利を収める事ができました。
更に個人的に満足しているポイントが、旅費です。今回の旅行はこれだけの撮れ高でありながら、なんと旅費が一人7万円台です。ちなみに、西表島の渡航を除外すれば5万円台。撮り貯めた写真を振り返ると、もはやこの旅費は破格です。
では何故安く済んだのか。それは、最安値な航空券、最安値な宿、早期のレンタカー予約です。今回の旅行では、これらを全て自分が手配しました。一人の友人は、飛行機にほとんど乗った事がなく、二人とも石垣島自体が初めて。対して自分は、4度目の石垣島旅行であり、海外旅行でツアー等も組んだ事があり、旅行の準備は比較的慣れています。
友人は、この金額ならまた旅行したいと言ってくれました。
石垣島や西表島、本当にいい場所でした。皆さんも是非、レッツ石垣アクセス!!!!