こんにちは。
今回紹介するのは、自分が人生で初めて撮影した「光芒」が見られる絶景スポット。長野県軽井沢町にある「竜返しの滝」になります。
通常自家用車が無いとアクセス困難なエリア・時間帯に、車無しで撮影して来ました。
目次
竜返しの滝の光芒撮影について
長野県軽井沢町に流れる美しい滝と言えば「白糸の滝」が有名です。
白糸の滝は清涼な美しい風景として親しまれ、軽井沢町の観光ポスターなどに多く使われていることから、軽井沢エリアで最も人気で有名な観光地と言えます。白糸の滝の観光整備は素晴らしく、日中の路線バスが充実しており、バス停付近にはお土産屋さんや公衆トイレ、整備された遊歩道があり、平日の朝から外国人旅行客で賑わいます。
駐車場から竜返しの滝に続く遊歩道で撮影
そんな白糸の滝の少し下流には、隠れた滝名所として知られる「竜返しの滝」が存在します。駐車場から整備された森林遊歩道を歩くこと15分。白糸の滝のような賑わった観光地とは全く表情の違う世界。その先に、迫力のある「竜返しの滝」が現れます。
自分が竜返しの滝を最初に訪れたのは、今回の写真撮影からわずかひと月前。午後の日が傾く頃に訪れその迫力に感動しました。そして、この時とは条件の違った竜返しの滝の風景に出会いたく、7月に再訪しました。
この記事では「光芒」が降り注ぐ竜返しの滝を撮影して来たので紹介していきます。
基本情報
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- 所在地:〒389-0111 長野県 北佐久郡 軽井沢町 長倉長倉小瀬
- アクセス:JR軽井沢駅から路線バスで20分/徒歩で約2時間
- 駐車場から竜返しの滝まで徒歩15分
光芒に必要な条件について
森林・渓流の光芒撮影に必要な条件は、前日に雨が降っている事、撮影当日がスカッと晴れている事です。また、空気中に水分が多い方がいい為、風が無風に近い方が条件がいいです。
前日の雨が空気中の水分に起因する為、寒暖差(秋や春に見られる朝霧・雲海に重要)は、そこまで必要ないそうです。
そしてこの日、前日から夜間にかけて雨が降っており、天気予報では未明から晴れる予報でした。しかし、空はスカッとは晴れておらず、光芒条件としてはまずまず。
竜返しの滝で撮影した光芒の写真
光芒前期
竜返しの滝の光芒を撮影し、光芒パターンには前期・中期・後期が存在する事を認知。
勿論、光芒パターンが存在する理由は太陽が昇るにつれ、木々の間から降り注ぐ光芒の方向が変化していくからです。また、3パターン存在するのは「竜返しの滝」だからであり、滝壺や周辺の地形、森林によって大きく異なります。
まずは竜返しの時に光芒が差す「光芒前期」の写真。
竜返しの滝を手前から見ると、右手前に丸い大きな岩が滝壺を塞ぐように存在します。個人的にこのアンバランスから滝から離れて撮るのに不満がありました。ただ、光芒前期のタイミングは岩の手前に光芒が降り注ぐ為、看板の位置から撮影する形になります。
※と言うよりは、現地で通っている他のカメラマンがこのタイミングではこの位置から撮るものだ!と三脚を立て、自分はこのカメラマンより前に行けなかったと言うのが正直な所。
実はこの日、スカッと快晴ではなく前半は薄曇りでした。そのため、太陽が低い位置での光芒はかなり少なかったです。特に1枚目のように広角で撮影してしまうと中途半端。
そのため、2枚目のように縦構図の方が収まりがいいです。個人的に、竜返しの滝は引いて撮るよりも、長靴で滝壺まで入って撮る方が好みです。
それが、滝壺メインに光芒が降り注ぐ「光芒中期」です。
光芒中期
もう一人のカメラマンがようやく滝壺に向かった為、自分も移動。
完全に三脚と自分の足を川の中に突っ込み、水の中で撮影しました。水中での三脚を使った写真撮影は石垣島の一本マングローブ以来。これぞガチの風景写真と言う感じで最高のでした。それでは、川の中で撮影した竜返しの滝「光芒中期」の写真がこちら。
いや〜、素晴らしいですね。
実は自分が直前までイメージしていた光芒パターンは、光芒中期の滝壺に降り注ぐ神々しい風景写真です。少しずつ角度を変えても印象の異なる竜返しの滝壺。
両側が岩で挟まれた特異な地形が非常に美しいです。この日のカメラマンは自分を入れて二人だけでしたが、手前で複数人撮影していたらこの構図は撮れなそうですね。最近写真撮影や連休は平日にしか取らなくしたのも、撮影地の混雑を避ける為です。
そうそう。大事な話をしておきましょう。
今回は車ではなく公共交通機関で行った写真撮影。川の中に入る為に大きな長靴なんて持っていけませんよね。実はこれ、10年前にカワセミ撮影の為に購入しておいた超小型軽量な長靴が非常に役に立ちました。この長靴、風景写真撮影で絶対必須です。
レビュー記事書こうかな↓
光芒後期
さあ、光芒が降り注ぐ角度も上昇し、滝壺の輝きが薄れて来ます。
この頃が「光芒後期」になりますが、もう一人のベテランカメラマンが潮時と言わんばかりに手前に戻ったので自分も後退。
後片付けの時間帯を思わせるこの光景を目にした頃。
自分は標準ズームレンズに交換しようかなと呟きました。すると、もう一人のベテランカメラマンは、後悔ないよう撮っておきな!と一言。そうです。今回は角型フィルターを使用しており、特に水辺など風景撮影地ではレンズ交換自体が非常に面倒です。
急いで標準ズームレンズSEL2470GM2にレンズ交換し、最後に撮影した写真がこちら↓
光芒後期で最高の一枚を撮る!
今回竜返しの滝の光芒撮影で最も気に入った写真が撮れました。
縦構図で下方に川の流れを入れ、メインの滝に斜光に降り注ぐ光芒。この写真は撮影に行くまで想像もしていなかった光景であり、最高の一枚となりました。
これだから風景写真はやめられない!最初は荷物を優先し超広角レンズのみで行こうと考えていましたが、標準ズームレンズも持って来て良かった。
午後に撮影した竜返しの滝
こちらは6月の午後に撮影した竜返しの滝の写真です。
午後の竜返しの滝は順光になり、朝の光芒写真とは全く別の場所に見えます。ここで粘れば、滝壺周囲に虹が見られるそうです。朝が苦手な方は、是非午後に行ってみては。
今回使用したレンズと三脚たち
今回竜返しの滝の光芒撮影では、広角レンズと標準レンズの二本を持って行きました。
三脚はベルボンのUTC-53II ASを持参。この三脚は他とは比較にならない「トラベル三脚」です。海外旅行にも持っていける最高の道具な為、是非店頭で触ってみてください。
まとめ
長野県軽井沢町の竜返しの滝に降り注ぐ光芒写真、いかがだったでしょうか。
自分は渓流や滝、光芒を主目的に写真撮影を行なっている訳ではありません。ただ、2023年の目標の一つに「風景写真」を撮る事を挙げており、角型フィルターシステムを構築したのも風景写真の為。
直前に天候を見て決行した写真撮影でしたが、非常に有意義な旅となりました。
東京から軽井沢へ行く写真撮影旅行全体の記事も、是非ご覧ください↓
滝撮影と水飛沫の対策
最後に撮影の注意点について。滝の撮影をしていると必ず直面するのが水飛沫。特に角型フィルターを使用する際はフィルターは外している為気を使います。
今回滝壺で撮影している際は、シャッタを切るごとにカメラを一旦後ろに向け、ブロアーで角型フィルターの表面の水を吹き飛ばしてまた撮影。これをひたすら繰り返しました。撮影結果を見ると、意外とブロアー効果が上手く効いている事が分かりました。
皆さんも転倒やカメラの水没に気をつけつつ、この記事を参考にしてみて下さい。
それではまた。