画像引用サイト:株式会社よしみカメラより
こんにちは。
今回紹介するのは、新製品のクリップタイプのソフトフィルター「STC スターミストフィルター」になります。
目次
ソフトフィルター効果と製品のお話
2019年5月:ハワイ島マウナケアで撮影した南十字星/プロソフトン(A)使用
星空撮影で明るい星を強調し表現を広げる「ソフトフィルター」。レンズフロント部のねじ込み式では、周辺の星がビヨ〜ンと放射状に伸びる現象が起きる為、個人的にはレンズリア部に入れるリアフィルターが必須でした。
しかし、昨年定番商品であるLEEのソフトフィルターが廃盤となり、販売は全て終了に。
そんな中、STCからLEEのソフトフィルターに代わるガラス製のクリップタイプのソフトフィルターが発売される事になりました。驚きなのが、紹介サイトがはっきりと、LEEの代わりになると謳っている点です。この噂は半年以上前から知っていましたが、2023年の秋、いよいよ予約開始となりました。
LEEのリアフィルターはゼラチン素材であり、自身でカットしてフィルターホルダーに入れたり、貼ったりするタイプでした。その為、使用しているとそれなりに痛み劣化する欠点がありました。また、使えるレンズも限定的だったのに対し、今回発売されるクリップタイプのフィルターはカメラ側に装着する為、全てのレンズに使用が可能となります。
特に冬の星空撮影ではソフトフィルターを入れっぱなしにする事が多い為、これは期待大!
と言う事で、早速チェックしてみました。
STC スターミストフィルター
画像引用サイト:株式会社よしみカメラより↓
引用画像通り、カメラ側のマウント部分に挿入できる設計になっています。また、ガラス製のため、LEEのソフトフィルターよりも丈夫な事が予想され、取り扱いが楽になります。
スターミストとはどんなフィルター!?
画像引用サイト:株式会社よしみカメラより
では、どんな商品なのかを箇条書きにまとめてみましょう。
- 装着方法:カメラマウント側に装着するクリップタイプのフィルター
- スターミスト2が先行販売:LEEのNo1〜2相当の効果/プロソフトンクリアより弱
- より強い効果のスターミスト3は開発中
- 素材:フィルター部分はガラス製
- 販売価格::税別19,800円(税込: 21,780円)
- ※ほぼ全ての一眼カメラマウント用が用意されている
これだけ見ると、物凄い可能性を秘めた期待のソフトフィルターですね。価格の問題がありますが、その辺りはまとめで吐き出します。
注意事項発見!
ここで、重大な事項を見つけてしまいました。
クリップタイプのフィルターの利点としては、カメラマウント側に挿入する為、全てのレンズで効果が適応できる点です。しかし、ソニーαEマウント用は一種類ではありません。つまり、ひとつ購入しても全てのαに使える訳ではないのです。
上のサイトで確認して貰えばわかりますが、①α7IIIやα7C以前のカメラ機用、②α7IVとZV-E1用、③α7SIIIやα7RIVやα1用、④aps-cカメラ機用とラインナップされています。
理由はカメラ本体のマウント形状が微妙に異なり、クリップ自体の形状が異なるよう設計されているようですが、これは併用している方や、今後カメラを買い換える場合は困りますね。
自分の場合、現在α7IIIとα7Cのニ台体制の為、ひとつ購入すれば両方で使用ができますが、もし次機種変更した場合、使用不可になります。また、α7IVを使用しているユーザーは多いと思うのですが、α7IV用で併用できるのは何故かZV-E1のみ。
この問題に対し、一枚20,000円を超える価格となると、おいそれと手は出せません。
LEEソフトフィルター製品化サービスもある
画像引用サイト:株式会社よしみカメラより↓
さらに商品サイトを見ていると、嬉しいサービスが。
それは、今現在自宅にLEEソフトフィルターがある場合、クリップタイプに製品化して送り返して貰えると言う物。注意事項は色々確認する必要がありますが、条件としてはだいたい4.5×3.5cm以上の面積が残されていれば、適応だそうです。
ただ、価格が税込¥15,180円!!
この価格設定には正直驚きました。LEEのフィルターをガラスでコーティングしてくれるなら魅力的ですが、恐らくはクリップで挟み込むだけ。そうなると、クリップと技術料で15,000円以上と言う料金が発生する訳です。それなら、プラス5,000円出してガラス製の新製品を手に入れた方が幸せです。そう考えると、LEEフィルターを送るメリットは無い気がします。
※ガラスコーティングされるなら素晴らしいサービスです。ご存じの方いましたらコメントで教えていただけると幸いです。
まとめ
今回は、LEEのソフトフィルターに代わる期待のソフトフィルター、STCのスターミストフィルターを紹介してみました。
凄く魅力のある製品ですが、やはり価格設定が引っかかります。ねじ込み式のフィルターはフィルター面積が大きいほど価格が高くなりますが、ステップアップリング等で使用の幅がかなり広いです。
それに対し、カメラマウントの中の限定的な機種にしか適応していないクリップタイプのフィルター。効果面積も非常にコンパクトな事から、安いコストで作れるはずです。
色々な意見があると思いますが、フィルター面積や部品の大きさを考えると、個人的には高くても5,000円程度が適正価格な気がします。
20,000円以上って、KANIの角形フィルターとか買えちゃいますからね。
ただ、需要の非常に狭いカテゴリーでの開発・販売。それが、この価格設定を生んだのだと思います。むしろ、スターミストフィルターが製品化した事自体が素晴らしいのでは。
買うか買わないかですが、自分はまだ手元にLEE No1のフィルターが二枚分以上の面積が残っている為、見送ろうと思います。
それではまた。