こんにちは。
20年近く写真撮影を行っていると、撮影地でマナー違反を行うカメラマンに度々遭遇します。【拡散希望!】と題して書くカメラマンマナーのこのシリーズ、今回もご期待下さい。
※この手の記事を書くと必ずアンチコメントが来ますが、こう言った写真撮影現場のトラブル事例が詳細に発信されている媒体は非常に少ない為、めげずに発信し続けます。
目次
星空撮影スポットでマナー違反を行うカメラマンを紹介
2022年10月に入る頃。
いつもの友人と二人で、静岡県の下田・南伊豆町へ星空撮影に行ってきました。この記事では、五年ぶりに訪れた白浜神社で遭遇したカメラマンのマナー違反を情報共有します。
もしご興味があれば、星空撮影の様子をVLOGにしたのでご覧ください。
事例
そもそもマナー違反とは?
最初に書いておきます。
マナーとは、一般的・客観的・倫理的に最低限守らないといけないよね!と言う行為・行動の価値観であり、その範囲外の行為・行動を犯した場合を、ルール違反だと認識しています。その為、マナー違反は国や自治体に禁止とルール化されてなく、罰則はありません。
つまり、今回紹介するマナー違反は、各々の捉え方によって「これは許容範囲だろ!」と感じる方もいるかと思います。その辺りは読者様の価値観に留めてもらえれば幸いです。
今回の撮影地のロケーションについて
こちらの写真は、2017年5月に静岡県下田市にある白浜神社で撮影した写真です。
α7IIにLA-EA3と言うソニー純正のマウントアダプターを咬ませ、AマウントレンズのSAL1635Z撮影しました。非常に邪道なカメラ機材で撮影した写真で、フィルター等何も使っていませんでしたが、五年経った今写真を見返しても本当に綺麗な一枚です。
まだ20歳代だった当時も、今と変わらず早朝から一人(温泉旅行中で奥さんは宿で寝ていました。)でこんな事をやっていたと思うと、自分は本当に写真撮影が好きなんだと実感します。
さて本題。
白浜神社の海岸には、大明神岩と呼ばれる巨大な岩の上に赤鳥居が立っており、それはそれは神秘的な景色となっています。また、方角が東の海を向いている事から、日の出スポット・天の川とオリオンが水平線に横たわって見える星空スポットとして知られています。
自分が最初に白浜神社を訪れたのは、かれこれ五年ほど前の2017年5月でした。当時は奥さんと訪れ、横たわる夏の天の川を狙ったのですが、残念ながら曇り。しかし、上の通り素晴らしい日の出の写真が撮れました。
今回の星空撮影の流れ
あれからまる五年以上が経ちましたが、ようやく天候が期待できる条件の日、いつもお世話になっている友人=写真撮影仲間とオリオンを撮影する機会が作れました。
静岡県の下田市と南伊豆町には星空スポットが沢山ありますが、いい時間帯にオリオンが東の水平線に横たわるこの季節、爪木崎灯台(三脚場所取りの競争率が高く長時間待機が余儀なくされる為今回は除外)と白浜神社の明神岩鳥居は、今回の星空撮影で訪れたい優先度の高い撮影地でした。
10月初旬、到着したのは時刻にして23時半ごろでしょうか。静岡県下田市で有名な白浜海岸の近くにある白浜神社に到着しました。我々が到着し駐車場に降り立つと、水平線の直上に冬の星座オリオンが横たわっていました。これにはテンションが上がりますよね。
白浜神社の赤鳥居で三脚を立てる撮影地点は、過酷な事に砂浜の真上になります。その反面、砂浜は広大な為、三脚の場所取り問題は皆無です。その為、ゆっくり三脚とカメラを担ぎ砂浜まで行くと、なんと他のカメラマンは一人もいませんでした。
カメラマンのマナー違反詳細
これはラッキーと思い、友人と二人で構図を決めていると、ちょっと目を疑う光景が。
そうです、大明神岩の上の鳥居の真ん前に一人カメラマンがいるではありませんか!
ちなみに、岩の上に登ってはいけないと言うルールはなく、観光客も普通に上ります。また、写真撮影の世界では、その人の土地でなくても、場所取りの優先度は絶対的に先着順と言う暗黙のルールがあります。つまり、我々はこの時点で狙っていた写真を断念する事になります。
皆さんはこの場合、どう立ち回りますか?
風景写真・星景写真において、構図内に他のカメラマンが写り込むのは、クリエーターや写真家としては論外なお話です。その為、選択肢としては、先着したカメラマンより前に出ない程度に、横並びに三脚を立てるのが一般的です。
しかしですね、風景写真・星景写真撮影における白浜神社の最大の魅力は、手前の砂浜から撮る大明神岩と鳥居の構図にあるのです。その為、大明神岩に登って鳥居だけとっても意味がありませんし、そんな事をしたらなおさら同類となり、手前から撮影できなくなります。
ただ、先にも述べた通り、岩の上で撮影していたカメラマンは何も悪い事をしている訳ではない為、この時点では自分は身を引きましたし、カメラマンの行動に異論はありません。
問題はここからです。
この「身を引く」と言うのも、撮影地の状況が一対一(先着した岩場の上のカメラマン対我々)の場合に限ると思っています。実は、自分達が到着して数分後、手前の砂浜には合計五人以上のカメラマンが集まりました。それはそうですよね、この季節は水平線に横たわるオリオンがメインになる訳ですから、この時間帯に砂浜にカメラマンが集まるのは自然です。
こうなると、先ほどとは状況が違って来ます。
岩の上のカメラマン一人に対し、手前の砂浜から星景写真を撮りたいカメラマンが五人以上いる状況、いくら先着順が暗黙のルールとは言え、一人で独占し五人以上のカメラの邪魔をしてしまうのは、流石に規律を乱す行為に値します。手前のカメラマンとの比率が変わった時点で、自分は岩の上のカメラマンはマナー違反に値すると判断しました。
他のカメラマンの意見を確認した
更に、別で一人で撮影に来ていたお爺さん、気さくな方で色々と話をしてくれました。
その方は、カメラ雑誌のデジタルカメラマガジンを片手に持っており、中を見せてくれました。すると、手前の砂浜から昇るオリオンと大明神岩の赤鳥居を撮影した写真が掲載されておりました。おじさん言わく、長い間この構図で撮影したく、やっと条件に恵まれたこの日にはるばる遠征して来たそうです。目の前には条件が揃っているのですが、蓋を開けば一人岩の上を独占するカメラマン。そのおじさんは非常に悔しそうにしており、まさに指を咥えて見ていると言った表情でした。また、反対側にいた夫婦も、「いつになったらどくんだろう、、、」と話していました。
みなさんはこの状況でどう対応しますか?
日本人は本当に大人しく、周りを見ても何一つ行動しようとする人はいません。しかし、自分は行動・交渉(コミュニケーション)こそ自分の人生を変える最大の手段だと思っており、このような状況では躊躇なく突っ込むタイプです。
友人の星空隊長に「ちょっと言ってくるわ!」と一声かけ、岩の上に行きました。そして、このように声をかけました。チャット形式に移ります↓
自分「こんばんは。この場所でいつ頃まで撮影されますか?」
相手「インターバル撮影しているのでずっと撮り続けます。あれ?写っちゃいますか?」
いやいや、一般的に手前から撮影する構図を求めて来るるカメラマンの方が圧倒的に多いのは周囲を見ても明らかですし、鳥居の真ん前に三脚を立てライトを照らしていれば、どう考えても写り込むでしょ。この方の思考は大丈夫かな、と思いつつ。
自分「実は、手前に五人以上のカメラマンがおりまして、あなたがどくのを待っております。ただ、あなたが先に撮られていたので、強制的にどけとは言えません。分かって頂きたいのは、後ろにいる五人以上のカメラにあなたが写り込んでしまっているのが事実なので、少し配慮して撮影していただけますか?」
相手「インターバルタイマー撮影は23時過ぎからやっているので、すぐにはどけません。じゃあ0時半になったら避けます。」
自分「宜しくお願いします。」
この時点で0時。オリオンがどんどん昇り、この時期ならではの星景写真は今しか撮れなく、五人以上のカメラマンはこのまま本当に30分も待機しないといけないのでしょうか?
もし自分が岩の上にいるカメラマンの立場なら、後方にこれだけカメラマンが待機していたら、即場所を移動します。
カメラマンのマナー違反の証拠写真はこちら
では最後に、0時半まで待機しながら撮影したうちの一枚をお見せします。
大明神岩の上に一人長時間三脚を立てるカメラマン
こちらが、自分がカメラマンをマナー違反だと判断した証拠の写真です。
水平線直上がこれだけ晴れているのは本当に珍しく、この時点で35mmや50mm切り撮ると、圧倒的な星景写真となります。しかし、30分以上も経過すると、オリオンのベルトが時計回りに斜めに昇ってしまい、鳥居の上に移動してしまいます。本当に今撮りたい構図でした。
このカメラマンが自分なら、自撮り写真としていいのですが(笑)。
問題は、交渉後に数分では移動せず、30分以上もの長時間一人で場所を独占し、手前のカメラマンの邪魔をしていた事なんですよ。この記事、本当に当人に読んでいただきたい!
まとめ
今回紹介した白浜海岸でのカメラマンのマナー違反、いかがだったでしょうか。
疑問なのは、何故東の空を一時間以上もインターバル撮影していたのかです。この疑問は、友人や他のカメラマンも呟いていました。北極星ではないため、ぐるぐるにはなりませんし、軌跡を撮るなら、何もオリオンがメインの今現在じゃなくてもいいはずです。また、スタック撮影や合成においても、流石に一時間も撮り溜める必要はありませんよね。
まあ人は人で価値観は違いますし、このカメラマンの撮影方法に文句は言えません。
ただ、一対五以上の場合、三脚独占は明らかにマナー違反だと思いました。いや〜、本当に30分以上避けないと言われた時、自分も岩の上に登って隣で撮ろうか本気で迷いましたからね。時間勝負の写真撮影において、一番いいロケーションなのに30分以上待機は意味不明すぎます。今後も、マナーを守って写真撮影を楽しみたいですよね。
それではまた。