こんにちは。
今回は夏の栃木県日光旅行で訪れた場所の中で、特に印象に残った場所を紹介します。
その場所が「小田代ヶ原」と言う戦場ヶ原より小さな湿原です。
栃木県の日光には見所が沢山あり、計画を立てるのが大変そうで今まで行かずじまいでした。
そんな中、今回の二泊三日の旅行で、日光のおおまかな巡り方を掴む事ができました。
この記事では、自分流のアクセスや撮影スタイルが多いです。
その為、前置きを読むのが面倒な方は、目次で写真の記事へ飛んで下さいね。
目次
小田代ヶ原と白樺の貴婦人
奥日光を代表するハイキングコースとしては、皆さんご存知のとおり戦場ヶ原が有名ですね。
しかし、この「小田代ヶ原」も奥日光を代表する絶景スポットの一つです。
実は自分、この小田代ヶ原の存在を旅行計画を立てる直前まで知りませんでした。
小田代ヶ原には一本の白樺の木が生えており、「白樺の貴婦人」と呼ばれています。
この貴婦人の木が絶景撮影スポットとなっており、四季折々の表情を見せてくれます。
そして日中の姿より、早朝に見せる霧に包まれた貴婦人の姿が絶景だとか。
その絶景を求めて多くのカメラマンが通い詰めるそうです。
これはどうしても見てみたい。と言う事で、今回の撮影計画に入れた訳です。
小田代ヶ原と白樺の貴婦人撮影計画
湯元から小田代ヶ原へのアクセス
小田代ヶ原は戦場ヶ原の南西に位置する小さな湿原です。
この小田代ヶ原は、中禅寺湖から湯元へ続くメインルートから外れているのです。
また、マイカーで行く事ができず、「赤沼」から徒歩で一時間歩く必要があります。
他に方法がないか調べると、「低公害バス」と言う小田代ヶ原を経由するバスがあるとか。
さらによくよく調べると、期間限定で走る早朝便が出ているではありませんか。
時刻表を見ると早朝4時から30分おきに、赤沼倉庫から出発しています。
これを利用する他手はありません。
しかし、自分はマイカーなしの公共交通機関での旅行です。
さらに宿泊の拠点が、湯ノ湖のさらに北にある湯元温泉。
湯元から赤沼倉庫までを徒歩で行くとなると、2時間弱かかる計算になります。
さらに奥日光のツキノワグマ出没情報を見ると、近日に数件上がっています。
湯元のビジターセンターに聞いても、早朝3時出発の徒歩単独行動は避けた方がいいと。
しかし、どうしても早朝の白樺の貴婦人が見たい。
その思いで行ってきましたよ。早朝3時に湯元の温泉宿を出発し徒歩で赤沼倉庫へ。
恐らく、このプランで動く人間は自分以外にいないでしょう。
そのおかげで、湯ノ湖の星空や、朝霧の湯ノ湖も撮影する事ができました。
当日の行動スケジュール
3時00分~:湯元温泉出発・湯ノ湖北側で星空撮影
3時45分~:湯ノ湖南側で朝霧の湯ノ湖撮影
4時00分~:徒歩で赤沼倉庫を目指す
5時00分~:赤沼倉庫から低公害バス出発
5時10分~:小田代ヶ原到着し、白樺の貴婦人撮影
6時20分~:小田代ヶ原出発し、赤沼倉庫へ戻る
6時30分~:戦場ヶ原ハイキング一周開始
7時45分~:湯滝到着
8時00分~:湯ノ湖到着
8時15分~:湯元温泉到着し朝の湯元温泉で疲れを癒す
8時45分~:遅めに頼んだ朝食
二泊三日の中日の朝に、このプランを立てて実行しました。
これだけ撮影してきて、スケジュール終了が朝の9時とかです。
カワセミ撮影の時も感じましたが、早起きでの活動はとても充実感が生まれます。
そして何より、赤沼倉庫までの徒歩時間が予想より遥かに短縮されています。
自分は人一倍以上に体力があります。
元水泳部・シャトルラン125回・フルマラソン完走経験有→ただの自慢…。
何より、まだ20代と若い為、このプランが実行できたのだと勝手に思っています。
話がそれますが、この後昼前に再度バスで小田代ヶ原に行ったので今思えば化物レベルです。
という事で、前置きが長くなりましたが、撮影した写真を載せていくのでお付き合い下さい。
撮影した写真
湯元~赤沼倉庫
α7SⅡ+SAL1635Z 18mm f5.6 ss30 iso400
朝の4時前に撮影した湯ノ湖です。この写真だけでも十分満足ですが、先は続きます。
α7Ⅱ+SAL2470Z 70mm f8 ss1/20 iso400
撮影データを見ると4時34分になっています。奥日光のメイン通りを赤沼へ向かう途中です。
周りは山々に囲まれ、草木や湿地が多いためか思った以上に濃霧に包まれています。
α7Ⅱ+SAL2470Z 24mm f8 ss1/60 iso320
男体山方面を撮影した写真。濃霧の向こうの男体山に傘愚がかかっていますね。
針葉樹や針葉樹の枯れ木も多く、幻想的な空気に包まれています。
α7Ⅱ+SAL2470Z 70mm f8 ss1/60 iso400
最近、歩き撮りではiso上限を400に設定して撮影するよう心がけています。
α7Ⅱ+SAL2470Z 24mm f8 ss1/40 iso400
赤沼倉庫の低公害バス乗車場で撮影した写真です。撮影データにて朝の4時54分です。
もうすぐバスの出発です。実は4時赤沼倉庫の始発は逃し、三本目のバスに乗車しました。
係員さんによると、もう始発のバスで三脚を担いだカメラマンが大勢向かったとか…。
そんな話を聞くと焦りますね。
小田代ヶ原の木道
低公害バスに乗り小田代ヶ原で下車します。目の前にはお手洗いもあります。
小田代ヶ原の入口は大きなフェンスがあり、湿原の植物が守られています。
湿原の周囲には木道が続いており、とても歩きやすいです。
α7Ⅱ+SAL2470Z 50mm f8 ss1/60 iso100
入口から時計回りに進むと白樺の貴婦人の撮影ポイントがあります。
振り返って撮影すると、ズラリとカメラマンが並ぶのが分かります。
濃霧で分かりにくいですが、メインの場所は三脚が数十台並びます。
自分は三脚だけ立てたら、霧が晴れるまで周囲を散策していました。
α7Ⅱ+SAL2470Z 35mm f8 ss1/60 iso100
こちらは時計回り進行方向を撮影した写真。幻想的でこれだけでも絵になります。
α7Ⅱ+SAL2470Z 50mm f8 ss1/60 iso100
さらに奥へ行くとこのような景色になります。これ以上行くと荷物が心配なため引換します。
α7Ⅱ+SAL2470Z 50mm f8 ss1/15 iso100
湿原とは反対の白樺の林を撮影した写真。ん?ブナじゃなくて白樺ですよね…。
濃霧の小田代ヶ原
それで肝心の白樺の貴婦人ですが、日の出はとっくに過ぎているにもかかわらず現れません。
あまりの霧の濃さで、小田代ヶ原自体が真っ白で何も見えないのです。
確かに霧などが溜まりやすい地形ですからね。気温が上がり流れるのを待ちます。
α7Ⅱ+SAL2470Z 26mm f8 ss1/100 iso100
α7Ⅱ+SAL2470Z 24mm f8 ss1/200 iso100
α7Ⅱ+SAL2470Z 50mm f8 ss1/250 iso400
霧晴れる小田代ヶ原
朝の5時半頃までは周囲をうろうろしながら、幻想的な小田代ヶ原を撮影します。
その間で白樺の貴婦人が現れるのを待つのですが、なかなか霧が晴れません。
次の赤沼車庫行きの低公害バスが6時20分と6時50分です。
6時を過ぎても霧は晴れず、ほとんんどの撮影者がその場を後にしました。
そんな中、自分を含めた三人が残り、時刻は6時20分に近づきます。
これを逃すと30分待ち。自分も諦めようと思ったその時、霧がすっと引いていきました。
α7Ⅱ+SAL2470Z 60mm f8 ss1/40 iso100
α7Ⅱ+SAL2470Z 70mm f8 ss1/250 iso100
α7Ⅱ+SAL2470Z 70mm f8 ss1/320 iso100
α7Ⅱ+SAL2470Z 70mm f8 ss1/1600 iso100
白樺の貴婦人が姿を現す
α7Ⅱ+SAL2470Z 70mm f8 ss1/1250 iso100
こちらが白樺の貴婦人の様子。確かに正面一本だけが目立ちます。
薄い霧ではなく、全体を覆う濃霧の為、なかなかいい感じに仕上がりませんね。
α7Ⅱ+SAL2470Z 70mm f8 ss1/1600 iso100
構図を変えて白樺の貴婦人を写します。
α7Ⅱ+SAL2470Z 70mm f8 ss1/1250 iso100
こちらが、バスの出発直前に撮影した白樺の貴婦人の写真。
霧の出方がイマイチであり、やや消化不良と言った感じですが、さっと切り上げました。
日は高くなりますし、この後は戦場ヶ原のハイキングが待っているので、長居は無用です。
最後に、お昼前に再度訪れた小田代ヶ原の白樺の貴婦人を一枚載せます。
α7Ⅱ+SAL2470Z 50mm f8 ss1/160 iso100
まとめ
今回はアクセスが非常に悪い中、早朝の小田代ヶ原と白樺の貴婦人を見に行きました。
湯元から徒歩での奥日光縦断、途中獣の鳴き声などが多々聞こえました。
鈴を鳴らしながら早歩きをしていたおかげで、幸いツキノワグマには会いませんでした。
奥日光周辺の地形や小田代ヶ原の事が知れる素晴らしいと旅となりました。
アクセスについて
車の場合、最寄り駐車場が赤沼倉庫周辺になります。隣の赤沼倉庫から低公害バスか出ます。
満車の場合は、隣の三本松駐車場が広いのでそちらに駐車するといいと思います。
三本松から赤沼までは徒歩20分かからないです。
路線バスの場合、同じく赤沼バス停で下車します。隣の赤沼倉庫から低公害バスが出ます。
赤沼から小田代ヶ原まで徒歩でも行けますが、1時間かかるそうです。
とは言っても、感覚では30分もあれば到着しそうでしたが…。
周辺環境について
小田代ヶ原は鹿などから植物を保護する為、高いフェンスで守られています。
中は木道になっている為、高齢なかたでも歩くことができます。
バスを下車すると目の前にお手洗いがあり、白樺の貴婦人まで3分かかりません。
撮影に足場に関して、スペースはかなり広いため、困る事はありませんでした。
撮影ポイントについて
表情に関しては、本当に時期と天候次第です。
雨の後には湿原に池が出現し、白樺の貴婦人が鏡のように映るそうです。
また、草もみじの季節や初雪の頃は、一番絶景になる事が容易に想像できます。
焦点距離に関して、標準レンズでは足りませんでした。
自分の撮影データを見ると、白樺の貴婦人は70mmで撮影している物が多いです。
理想は70-200mmですね。ただ重たいので、個人的にはSEL24105Gが欲しい所。
自分の撮影スタイルでは、絞るのでSEL24105Gが理想と感じる今日この頃です。
また、本気で撮りたい場合は135mmの単焦点レンズとか使うと面白いかも。
基本情報
住所:栃木県日光市
アクセス:中禅寺湖→竜頭の滝をこえた赤バス停下車。低公害バスで小田代ヶ原下車。
※マイカーでのアクセスはありません。マイカーの場合は赤沼駐車場へ停めます。