こんにちは。
今回紹介するのは、長野県の中央アルプスにある紅葉する「千畳敷カール」になります。千畳敷カールへは何度も通いましたが、10月上旬の紅葉シーズンに行ったのは一度だけ。
日光も然り、紅葉シーズンの山々は本当に混雑する為、撮影計画を立てるのに悩みます。
目次
長野で絶景の紅葉スポット「千畳敷カール」
カール地形とは、氷河期に氷が山や岩を削った跡にできるお椀型の地形の事を言います。
世界中にはカール地形が数多く存在しますが、長野県中央アルプスにもいくつかのカール地形があります。そして、その中でも最も代表的なカール地形が、千畳敷カールです。もしかすると、日本で一番有名なカール地形かもしれませんね。
氷河期以来に高山帯の厳しい環境下で生存し続けてきた高山植物の宝庫であり、夏山シーズンには美しいお花畑が広がる事で有名です。観光での千畳敷カールと言えば、夏のお花畑と言うイメージは強いですね。その他、春にはスキー、秋には黄金色に輝く紅葉が広がります。
千畳敷カールの由来は、畳が1000枚敷ける広さがある事からその名がついたそうですが、個人的には、四季の風景写真撮影スポットとして、非常に魅力の詰まった場所だと感じます。
秋の千畳敷カールと紅葉について
標高2,612mに位置する中央アルプス千畳敷カールの一帯は、9月下旬から10月上旬にかけて紅葉シーズンを迎えます。
ダケカンバや七竈(ナナカマド)が赤く紅葉し、高山植物などの下草は黄金色に黄葉します。美しいカール地形とモザイク模様に紅葉した植物が作り出す風景はまさに絶景であり、山岳風景としては日本で一番綺麗ではと思わせる紅葉スポットです。
路線バスと駒ヶ根ロープウェイでアクセスできる千畳敷カールは、夏山や紅葉などハイシーズンには大人気な観光スポットでもあります。その為、交通機関は大混雑し、お昼前から下山のロープウェイが整理券待ちになる程です。
東北地方の某紅葉名所は、あまりの人気で入場券がないと入れなくなったと言うお話も耳にします。千畳敷カールも然り、紅葉シーズンの名所はどこも大混雑する為、出かけるにはそれなりの覚悟が必要になります。
自分が千畳敷カールの紅葉を撮影したのは2018年の10月上旬。深夜未明の3時前に、職場の友人の運転で東京から長野県駒ヶ根市にアクセスしました。到着したのは始発のバスが出発するより前ですが、バス停には既に行列ができており、多くの登山・観光客で溢れていました。
基本情報
所在地:長野県 駒ヶ根市 赤穂1
アクセス:
JR駒ヶ根駅前から路線バスで「菅の平バスターミナル」経由し「しらび平駅」下車→駒ヶ根ロープウェイにて標高2,612mの千畳敷駅に到着
※一般乗用車は菅の平バスターミナルから路線バスに乗車。菅の平バスターミナル〜しらび平駅間は自家用車が通行禁止となっています。
秋の千畳敷カールで撮影した風景写真
ここからは、秋の千畳敷カールで撮影した風景写真を紹介していきます。
定番構図のホテル千畳敷から撮影
α7RII+SEL1635GM 16mm f8 ss1/100 iso100
始発のバスとロープウェイを乗り継ぎ、千畳敷カールに到着したのは8時頃でしょうか。
千畳敷駅から外に出ると、息を呑むほどの美しい光景が広がっていました。こちらは、ホテル千畳敷の目の前から撮影した定番構図の千畳敷カールになります。
日は既に少し高く昇っていましたが、それでもまだ低く、真東から差す眩しい日差しが千畳敷カールを黄金色に染めていました。
ちなみに、千畳敷駅=ホテル千畳敷の周囲は比較的たいらで歩きやすく、傾斜や不整地な千畳敷カールの花畑に下りずにこのような絶景を楽しむ事ができます。
関連記事:千畳敷カールで四季の風景写真を撮影し続けた記事はこちら↓
剣ヶ池から撮影
α7RII+SEL1635GM 28mm f8 ss1/125 iso100
千畳敷カールの花畑を反時計回りに歩くと、剣ヶ池があります。
特にリフレクションを狙った訳ではありませんが、ここでも写真撮影を行いました。カール自体が、千畳敷駅の定番構図とはまた違った表情に見えます。
記念写真に最適!看板の前で撮影
α7RII+SEL1635GM 16mm f8 ss1/100 iso100
剣ヶ池から少し進むと、大きな千畳敷カールの看板が立っています。
こちらは記念写真撮影に最適であり、特に奥へ続く遊歩道を歩く登山客を、手前の植物たちが目隠し(遮断)してくれているのがいいポイント。千畳敷カールに行った際は、是非ここで記念写真を撮影する事をおすすめします。
八丁坂の麓から撮影
α7RII+SEL1635GM 16mm f8 ss1/160 iso100
八丁坂の麓まで来ると、千畳敷カールの迫力も一気に上がります。
斜面に生える木々は限られ、ゴツゴツしい岩や断崖な景色が多くなってきます。この後は、木曽駒ヶ岳山頂まで登山し、昼前に下山しました。
南アルプスと富士山
α7RII+SEL1635GM 16mm f 11 ss1/500 iso100
千畳敷カールから南東方面にカメラを向けると、南アルプスと雲海が広がっています。
SEL1635GMで太陽を写すとこうなるんですね。写真中央に富士山が見えるのですが、お分かりでしょうか?
α7SII+SEL90M28G 90mm f8 ss1/2000 iso100
この日に持ってきた望遠レンズは、なんとマクロレンズのSEL90M28G!
雲海の向こうに、南アルプスからひょこっと頭を覗かせた富士山が見えます。この後は木曽駒ヶ岳山頂を経由し、ゆっくり下山しました。そして、下山中も写真撮影を続けました。
ガス沸く千畳敷カール
α7SII+SEL55F18Z 55mm f8 ss1/250 iso100
乗越浄土から八丁坂を下る途中に撮影した写真。
お椀型の千畳敷カールは黄金色に染まり、ガスが流れ込む姿は本当に神秘的でした。また、この絶景を標準単焦点レンズ「SEL55F18Z」で撮影しているのも拘りのポイント。
α7SII+SEL55F18Z 55mm f8 ss1/250 iso100
黄金色の千畳敷カールと千畳敷駅を撮影しました。
駒ヶ根市の下界方面は完全にガスで覆われており、雲上の世界を感じさせる素晴らしい景色でした。この時間帯からはガスはどんどん流れ、千畳敷カールの表情は数秒毎に変化します。
α7RII+SEL1635GM 16mm f8 ss1/80 iso100
下山途中に、振り返って撮影した千畳敷カールの写真。
ガスで完全に隠れてしまう事もある中、青空と白いガスが混ざり合う頃にシャッターを切りました。千畳敷カールの遊歩道の様子も分かる一枚です。
駒ヶ根市の名物はソースカツ丼!
駒ヶ根市の名物!ソースカツ丼
駒ヶ根市の名物と言えば、ソースカツ丼です。
自分の生まれは長野ですが、初めて家族で駒ヶ根市や千畳敷カールを訪れた時も、市街地でソースカツ丼を食べました。そして、ホテル千畳敷でもソースカツ丼が食べられます。千畳敷カールへ行った際は、是非食べてみてください。
オールドレンズで撮る山岳写真
よく山岳地帯に90mmマクロや標準単焦点レンズ、オールドレンズを持っていきましたな。
下の記事では、この日にミノルタのオールドレンズで撮影した千畳敷カールの写真を紹介しています。是非ご覧ください。また、関連記事として同年夏に木曽駒ヶ岳登山をSEL90M28Gで撮影した記事もあるので、是非ご覧ください。
駒ヶ池の星空
駒ヶ池から撮影した夜の中央アルプス。山上の灯りはホテル千畳敷
こちらは、中央アルプスの麓にある駒ヶ池で撮影した写真です。
実はこの日の帰りに温泉に寄っていたのですが、お湯に浸かって外に出ると、満点の星空が広がっていました。そこで、急遽星空を撮影する事にしました。
20歳代の当時は本当に体力がありましたな。
まとめ
長野県中央アルプスにある千畳敷カールの紅葉、いかがだったでしょうか。
日本の紅葉スポットと言えば、都内の公園や地方の山々・渓谷・湖、京都の寺院など数多くあります。それが四季のある日本の素晴らしさですよね。
最初にも述べましたが、山岳地帯の紅葉風景としては、千畳敷カールは日本トップクラスの美しさだと思います。自分が訪れた10月下旬だと、紅葉シーズン終盤だったので、次回は9月下旬頃に訪れたいですね。今年も9月下旬に早番+平日をかんだニ連休がありますし、計画を立てようと思えば立てられます。申請すれば空撮も可能だそうで、行動するか、しないか。
公共交通機関でアクセスできる千畳敷カール、皆さんも是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。それではまた。