こんにちは。
このシリーズはけっこうネタがある為、情報発信と注意喚起の意味を込めて記事を書きます。
最初に言っておきますね。今回の事例はカメラ・レンズなどをヤフオク・メルカリで買う時点でリスクを承知のはず!と言われてしまえばそれまでの内容です。また、商品到着後に瞬時に商品の不具合の評価ができる方は、このような事例を避けられる内容でもあります。
あくまでも自分の失敗体験ですので、それを学んだと言う意味も込めて書いているので、理解していただきながら読んでいただけると幸いです。
水没したジャンク品のカメラを高値で転売する転売屋の事例はこちら↓
目次
カメラなどの転売屋について
私達のように写真が趣味の方は、写真を撮る為にカメラやレンズを買いますよね!? しかし、世の中には違う目的でカメラやレンズを仕入れる人達がいます。それが転売屋と呼ばれる人々。
では、転売屋は具体的に何を行っている人達なのか…。
それは、お金稼ぎを目的にカメラとレンズをできるだけ安く仕入れ、仕入れた商品をヤフオクやメルカリで仕入れ額より高値で売り、収益を得る行為を行っている人達です。
自分は正直この話を最初に聞いた時、えっ!? そんな事していいの!? 違法じゃないの!? と疑問をもちました。もちろん何の問題もないそうです。そして、経済学的にはいろいろな考えがあるのです。
例えば100円のジャンクレンズを使用者が買えば、中古店に100円の利益が出て終わりです。しかし、転売屋が100円で買えば、まず中古店に100円が入ります。さらに転売屋がそれを1000円で転売したとすれば、別の使用者が1000円を払います。さらに転売屋が得た1000円は、転売屋の従業員の給料に分配され、それぞれが収める税金や生活費に変わります。
↑こんな単純な話だけではないのでしょうが、お金はどんどん循環した方がいいですからね。
それよりも、単純にヤフオクやメルカリに出してくれた方が、世界中の方に平等にその商品を手に入れるチャンスが作られる訳で、そちらのほうがむしろメリットだと思っています。田舎に住んでいたら、都内の大手中古カメラ店で掘り出し物なんて手に入れられませんからね。
そう考えると転売屋は素晴らしい存在です。ただ一つ言えることは、個人が副業でネットビジネスを始めて、その収益を自分だけの懐に入れている。さらに確定申告を行わない。このパターンが一番いけませんね。さらに、収益を得るために、状態の悪い(安い)商品を騙して高く転売するなんて最も許せない行為ですね。
騙されて落札したレンズと、発覚までの経過
最初に書いておきます。騙されたと言うのは本当です。ただ、それに気が付くのが遅れたのです。いや、おそらく誰でもこれは気がつかないレベルです。うまく伝わるように、時系列でお伝えしますね。なんと言っても、違う商品+不良品と言うダブル攻撃が来たのですから…。
と言う事で、ヤフオクで実際に自分が購入したレンズと、発覚までの経過を紹介します。
レンズを落札
今回落札したのが「シグマ 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE」と言うレンズ。
こちらが実際に自分が落札したシグマの15mm フィッシュアイをα7Ⅱに装着した写真です。
勿論、外観美品の正常動作品と記載された物を落札しました。
到着後に試写する
購入から3日以内に不具合があれば、返品も可能と書かれていました。良くは覚えていないのと、もう商品ページは見られないのですが、書かれていたことは確かです。
そんな中、購入直後に試写してみました。その時の写真たちがこちら。
いかがでしょうか!? この画像だけで、写りの不具合が分かりますか!?自分には分かりませんでした。被写体が暗いから仕方が無かったのだと思います。
それよりも、画質の圧倒的な広さと解像度、そして独特な表現はまさに感動もの。この価格でこの写りなら大満足の他、言いようがありませんでした。
星景写真で不良品(ケラレ)に気が付く
不良品に気がついたのはしばらく後。日常生活では撮影できない星景写真を撮影した時です。
その不良品の症状が、なんと右上の周辺減光が一向に無くならない。その写真がこちら。
冬の天の川とオリオン座が見える素晴らしい星景写真。しかし、右上がえらい暗いです。
と言う事で、RAWで露出をあげて見ました。
もうお分かりですよね!?これでケラレが明らかとなりました。
不良品(ケラレ)の原因を探す
ではなぜケラレが発生しているのか。その答えはすぐに出ました。
このレンズはフードが固定式です。その固定されているはずのフードが、ほんのわずかにレンズの長軸に対して回旋しているのです。勿論、かなりしっかり固定されている為、自分ではどうしようもありませんでした。
トリミングで使い続けると言う手もありますが、表現が個性的な魚眼レンズをトリミング前提で使用するなんて勿体無いです。
メーカーに問い合わせる
そこでシグマに直接修理が可能か質問をしてみました。そこで予想もしない返事が来ました。
お客様のお手元にあるレンズは…。
フィルムカメラ用に設計された「15mm F2.8 EX」ですか!?
デジタル用に設計された「15mm F2.8 EX DG」ですか!?
「DG」であれば修理が可能ですが、それ以前のタイプは部品がないので修理が困難です。
落札とは別の商品が届いた事に気づく
なにー…ヽ(;▽;)ノ。そもそもシグマの15mm 魚眼レンズ が二種類あったなんて…。
※ 厳密には三種類だそうです。
そして自分の手元にあるレンズを見てみると…。あれ!? DGの文字が書いてないぞ…!?
そうです。落札したレンズは、確かに「15mm F2.8 EX DG」でした。
※ DGレンズの方が落札相場が一万円程高い為、この時点で大損ですし詐欺に遭遇です。
結論
まとめると…。
① DGレンズを落札したが、落札相場の安い・古い・別のレンズ が届いた。
② フードの設計ミスによりケラレが発生する「不良品」のレンズが届いた。
こうなります。一瞬頭が真っ白になり、苛立ちも覚えました。
出品者に問い合せる
ヤフオクには取引ナビと言うものがあり、半年間は有効です。
自分が連絡を入れた時点ですでにひと月以上が経過していました。
説明欄に3日間と書かれていましたが、親切な出品者であれば対応してくれるかも知れないと思い、腰を低めにして問い合わせてみました。
結果、そんなはずはないと返信が来ました。より詳細に説明を行うと、3日以内ではないから対応しないとの一点張りになり、最終的には交渉中の返信が来なくなりましたヽ(;▽;)ノ。
まとめ
最初にも書いた通り、ヤフオク・メルカリでカメラ・レンズを買う時点で、こう言うリスクを承知の上だろ、と言う意見は、いろいろな場所で耳にしますし、目にします。さらに、どんな理由であれ3日以内に気がつかなかった自分が悪いですよね。
ただ、今回の事例で「出品者=転売屋が、不良品かつ商品名が違ったレンズを、正常動作品として平気で売りつけていると言う曲げ様のない事実」を身を持って体感する事ができました。
さらに苛立ったのが、「本来落札したレンズよりも安い価格相場のレンズが届いたと言うことです」。詳しく説明すると、デジタル時代の設計のDGレンズを落札したにもかかわらず、MF時代に設計された落札相場が一万円以上も安いものが届いたと言うことです。
仮にこれが逆なら大歓迎なんですがね…。この件に関しては、転売屋がしっかり評価をできていなかったのか、もしくは意識的・意図的にやったのかは分かりません。ただ、利益を上げるために意図的にやった可能性は十分に考えられます。なぜかというと、商品の仕入れをMF時代の安いものを低価格で入手し、出品する際の商品説明欄にデジタル設計のDGレンズと記載して高い価格で売っていたのですから、こう考えると確実に意識的・意図的ですよね。
それでもヤフオク・メルカリでカメラ・レンズを手に入れる理由がなぜあるのか…。
出品者の中には誠意を持って正しい評価で出している方もいるのは事実です。そして、新品や中古カメラ屋で買うよりも遥かに低価格で入手できるのも事実です。
こればっかりは、お金は有限なので仕方ありませんね。
対策
今回の事例を通して一番に学んだことは、ヤフオク・メルカリでカメラ・レンズを買うのはやめよう と言うことではありません。
それは、商品の落札後に自分が持てるできる限りの知識を絞り、本当に届いた商品に不具合があるかを早急に評価する必要がある事を学びました。
この経験の後にも自分はヤフオク・メルカリで買い物を続けています。その際に同じような事例に遭遇する事は多々あります。
そんな中、手元に到着した商品の早急な状態評価を行えるようになり、無償返品へ持ち込む事ができるようにりました。その事例はこちら↓
★【ヤフオクのカメラ転売に注意】オールドレンズで騙された!★
それにはもちろん、こちらが誠意ある態度で交渉を行い、正しい方向へ持っていく交渉力必要があります。ただ責めるのではなく、こう言う不具合があったのですが、もしかしたらそちらの手違いや商品間違いではありませんか!?さらに、お金を払って落札したにもかかわらず、これでは道具として、商品問して使えません。これではお金を捨てたのと同じになってしまう事をうまく提示するのです。
ヤフオク・メルカリで不良品に遭遇した場合の対策 と言う記事もいつか書きたいですね。
みなさんも本当に気をつけてください(´・ω・`)。
この記事が、少しでも誰かの参考になれば幸いです。