【保存版】自分の撮影スタイルにあったメイン三脚の選び方と考え方!

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こんにちは。

今回の記事では、ソニーα7シリーズで構築するカメラ機材において、「自分の撮影スタイルにあったメイン三脚の選び方・考え方」をテーマにしたお話をしようと思います。

自分が過去に使用してきた三脚のお話も含めますので、是非参考にしてみて下さい。

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はじめに

最初に記載しますが、ここでネット上にゴロゴロ転がっている一般論を記載しても「αのEVFが見せる世界」で記事にする意味がありません。そのため、10年以上三脚を使って来た自分が考える、自分なりの三脚選びについて書きたいと思います。

この記事を読むことで、あなたに合った三脚ではなく「あなたが自分の撮影スタイルに合った三脚を選ぶ為の考え方」を身につける事ができます。

最初に、インターネットで三脚選びについて調べると、このような情報が出て来ます。

三脚にはスペックや仕様が記載されていますが、各メーカーにより指標が異なるため参考程度にした方がいい。また、一般論としてはパイプの直径が200mm台では200mmのレンズが載せられる。強度は段数が少ない方が高い。そして、プロカメラマンはパイプ径32mm以上の物を選んだ方がいいと言っている

しかし、これを鵜呑みにしてメイン三脚を選ぼうとすると、どんどん値段が上がり、三脚自体も大きくなってしまいます。その為、結局は自分の撮影スタイルに合わせて、必要なポイント・妥協してもいいポイントを決めて購入を行う必要があります。

メイン三脚の選び方(経験談から)

では、ブログ主の三脚選びの考え方はどうかですね。

自分の場合、三脚選びは大学生時代から本当に時間をかけて(10年以上)、完全に自力で探して来た為、一言では書けません。また、まだ満足したメイン三脚に出会っていない為、ヒントと言う形になります。と言う事で、まずは以下の三脚使用歴を読んでみて下さい。三脚使用歴を読む事で、三脚のスペックに対する使用感や不満点が分かります。

過去に使用してきたメイン三脚


SLIK 三脚 GX 6400 4段 レバーロック 21mmパイプ径 3ウェイ雲台 クイックシュー式

自分が一本目に購入した三脚は、SLIKで三千円の安価な物でした。まだデジタル一眼レフのD90を買う前、カシオのコンパクトデジタルカメラを使用していた大学二年生の頃です。

どうしても固定撮影をしてみたくて、インターネット情報を全く見ずにホームセンターで偶然見つけた三脚を購入しました。初心者あるあるのお話ですが、三脚の一本目って、絶対に安価な物を選びますよね。

カメラが人間の目だとしたら、三脚は足に該当するのですが、その重要性に気づく方は写真撮影をより一歩深く踏み出した方でないと分かりません。自分の周りでカメラを始めた人も、三脚に一万円以上は出したくないと言います。こうして振り返ると、一本目が安価だったとは言え、若かった大学時代、周囲にカメラを持つ人間が誰一人いなかった頃に、自分の意思だけで三脚を購入した自分は本当に凄かったと褒めてやりたいです。

そんな事もあり、一本目の三脚はスペックすら気にすらしませんでした(笑)。ただ、記念写真や日中に写真撮影を行う分には全く問題ない商品なので、初心者や三脚で固定撮影の練習を行いたい方はおすすめの商品です。何せ三千円ですからね。


自分が二本目に購入した三脚は、デジタル一眼レフのニコンD90を固定する為に、SLIK(スリック)の1723と言うカーボン三脚でした。こちらを購入したのは大学四年生の頃です。

画像:SLIKのカーボン三脚 1723

SLIK 1723は、カーボン三脚でありながら一万円台と比較的安く、強度は満足の行くものでした。三脚のパイプ径は25mmでエレベーター未使用の高さ138.7cmと高く、耐荷重が5kgで申し分ないスペックでした。また、脚の調整が三段な事も強度に繋がり、何より雲台のコルクなデザインが気に入っていました。重量は1770gですが、当時は重たいとは感じませんでした。

撮影場面ですが、α77II+70400G2で野鳥撮影(カワセミ撮影)や月の撮影を行った際も、全く手振れを起こすことはありませんでした。これ、一般論では安価・パイプ径25mmでは細いから強度不足と言われるところですが、脚が三段な事や雲台が完全固定式な事、3ウェイ雲台な事もあり、結果的に400mmクラスの望遠レンズでも振れず、現行の上位三脚よりも強度が強かったのではと感じています。今書いたことは、三脚選びで非常に重要な事です。

しかし、収納する際の縮長が64cmと大きく、3ウェイ雲台が交換できない事が致命的な欠点であり2016年以降は実家で使用する三脚となりました。



SIRUI N-2204X カーボンファイバー三脚

自分が三本目に購入した三脚は、SIRUI(シルイ)の中型カーボン三脚 N2204X+K20Xです。この頃は星景写真を撮り始めており、完全にスペックを確認して購入しました。また、下でも書きますが運搬のしやすさも重要視しました。

そして、N-2204X+K-20Xは2021年今現在も、自分のメイン三脚として使用しています。

カーボン三脚でパイプ径が28mm、エレベーターなしの高さが136.5cmと必要十分。カメラ機材がデジタル一眼レフ(D90やα77II→これは厳密にはミラーレスですが)からミラーレス一眼カメラ(α7)へと小型軽量化していく中で、三脚の強度は確実に上げていきました。

ちなみに、N2204Xはトラベル三脚です。自分は身体的な事情で車の免許が取得できない為、トラベル三脚=格納時縮長が48cmで1.5kgと言う軽さは、妥協ポイントでもあり、自分の撮影スタイルに合わせる為の絶対条件でもありました。

この時に雲台キットを購入したのですが、3ウェイ雲台から自由雲台に切り替えたのもこのタイミングでした。三脚N-2204Xは廃盤になりましたが、K-20Xと言う自由雲台は現行でも販売されており、強度的にも非常におすすめです。また、K-30Xと言う上位な自由雲台もありますので、安く自由雲台だけを買い換えたい方は、アリかもしれません。評価も高いです。


SIRUI(シルイ) ハイエンド自由雲台K-20X

SLIK カーボン三脚1723から、トラベル三脚であるSIRUIのカーボン三脚N2204Xに買い換えた事で、三脚の強度が向上したにも関わらず、格納縮長が64cm→48cmへと小型化し、キャリーケースにも問題なく収まるようになりました。

SIRUI N2204Xは2016年の前半に購入し、9割以上の撮影現場で不満なく使用する事ができました。思い返せば、冬の千畳敷カールやハワイ島のマウナケア、フランスのモンサンミッシェルにまで持ち出した本当に思い入れのある三脚で、今現在も最高の相棒です。

ちなみにですが、N2204Xを購入した2016年当初、五万円程度でこのクラスの三脚が手に入ったので、ジッツオに手を出そうとは全く思いませんでした。

以上が中学時代からカメラを始め、大学時代から三脚を持ち始めた自分の、メイン三脚の使用歴になります。このように、自分の撮影スタイルに合わせてゆっくりと三脚選びを行う事で、自分の三脚には何が必要で何が足りないのか、三脚と言う道具としっかり向き合う事ができました。また、今後のメイン三脚選びに繋がる考え方を身につけることができました。

買い換える理由を明確にする

道具を買い換える際は、必ず理由が存在します。そして、多くの方の理由として、破損(壊れた為に買い換える必要がある)②更新(欠点を見つけた為に乗り換える必要がある)③物欲(使用に問題は無いが欲求を満たすために買い替えたいの三つがあります。

自分は2021年今現在、実はメイン三脚とサブ三脚の両方を買い換えたいと考えています。

サブ三脚に関しては、全く同じスタイルで別途記事を書こうと思いますが、ここではメイン三脚 N-2204Xの欠点と買い換えたい理由を書きます。

自由雲台の劣化

付属のK-20Xは非常に強度の強い自由雲台ですが、5年間以上使い倒して来ました。時には、この自由雲台だけをサブ三脚に付け替えて持ち運ぶ事もありました。また、SAL70400G2やSEL70200GMなどの望遠レンズも何度も載せて来ました。流石に緩めて締めてをを繰り返して5年も経てば、どんな雲台でも多少は劣化してきます。実際に下部のゴム部分はずれやすくなって来ましたし、気温が低い環境だと極端に自由雲台の滑りが悪くなります。

望遠レンズでは強度不足

自由雲台と望遠レンズの相性は悪いと聞きます。先ほど、N-2204Xでは9割の撮影環境で問題なく満足と書きました。しかし、過去にどうしても強度不足だと感じた撮影環境が何度かありました。ここではそれを紹介します。

こちらは、2018年12月に兵庫県の立雲峡から武田城の雲海を撮影した時の写真です。

日の出前の未明から、友人と3人で軽登山して撮影したのですが、この時に撮影したカメラ機材が、メイン三脚のN-2204XとSEL70200GMでした。撮影環境が混雑する事から、三脚は四段まで高くし、エレベーターは使用せずに撮影を行いました。しかし、ほぼ無風だったにも関わらず、長時間露光であった為か数枚に一度は手ぶれを起こしていました。余談ですが、自分はレリーズを使用するのが面倒臭い人間なので、2秒タイマーを利用しています。

振り返ってみると、2016年にメイン三脚を買い替えてから、望遠レンズで長時間露光したのはこの時が初めてだったのかもしれません。2017年にハワイのオアフ島で夕日撮影、真鶴で日の出撮影、2018年は母子島遊水池で日の出撮影を行いましたが、太陽を撮影する場合はシャッタースピードが稼げますからね。また、2018年の工場夜景を撮影した際は、三脚を一番低く設定できた為、全く振れませんでした。

こちらは、2019年12月に沖縄本島の残波岬で撮影した写真です。

同日にここから、N-2204X+SEL70200GM+ND400で上記写真の灯台を遠景写真で切り撮ったのですが、ほぼ100%手ぶれを起こしていました。勿論、三脚は一番低く設定して試したのですが、長時間露光に加え、強風もあって完敗でした。

そして三脚の強度の弱さが決定的だった出来事が、隣で撮影していた友人との三脚です。彼は自分と全く同じカメラ機材(α7III+SEL70200GM+NDフィルター)に、三脚はジッツオのGT2542の一つ前型(トラベル三脚ではない)を中古で購入していました。ほぼ同スペックでありながら、友人の三脚では全く手ぶれを起こしていませんでした。

この時に自分は、やはりジッツオを買うべきだと感じた反面、トラベル三脚の造り(特に脚を反転させて格納する部分)自体に問題があるのではと感じ始めました。とは言え、望遠レンズで長時間露光する機会自体がほとんどなく、2年間買い替えを行わず過ごして来ました。

こちらは、2021年5月に撮影した皆既月食の様子です。

2019年11月の沖縄旅行から時は経ち、2020年のコロナ禍が始まってからSEL70200GMはおろか、メイン三脚のN-2204Xですら持ち出す機会がなくなりました。そんな中、2021年5月の皆既月食。雲天によりかなり厳しい撮影状況となりました。この時はN-2204X+SEL100400GM+SEL20TCで撮影したのですが、3秒未満の露光においても、ほぼ完敗。

上記では、3回の撮影現場を例にお話しましたが、やはりN-2204X+自由雲台+望遠レンズで長時間露光を行うと、どうしても手ぶれが起きてしまう事が分かりました。これが自分の撮影設定によるもので改善の余地があるのか、それとも三脚の強度の限界なのか、それは定かではありませんが、お金を出して三脚を新調する事で改善するのであれば、買い換えるには十分すぎり理由となります。

ちなみにですが、現在自由雲台で素晴らしい商品を見つけたため注文中です。また、メイン三脚やしっかりとして写真撮影用に、ギア雲台や3ウェイ雲台を買う必要性も感じています。

物欲

中華製の三脚を5年間使い倒しましたからね。夏のボーナスの時期ですし、十分ありです。

メイン三脚の選び方(一般論から)

「三脚にはスペックや仕様が記載されているが、メーカーにより指標が異なる為参考程度にした方がいい。一般論としてはパイプ直径200mm台では200mmのレンズが載せられる。強度は段数が少ない方が高い。エレベーターは使用しない方がいい(緊急時のみ)。パイプ径はできるだけ太い物が良い(多くは最大パイプ径32mmを推奨)」

上では、経験談からさまざまな三脚を使用し、自分の撮影スタイルに合った三脚、今足りない部分等を見つける事ができました。

結論を言ってしまうと、カメラや三脚、カメラバッグを選ぶ中で、絶対にこれが自分に合っていると言うものはなく、使用用途に合わせて複数個持つと言うのが答えになります。まあ、だからこそメイン三脚とサブ三脚と言う表現をする訳です。

では、ここからは経験談に加えて、さまざまな情報を見た中での三脚選びの一般論を含めて、メイン三脚の選び方をお話していきます。まずは、自分の撮影スタイルに必要な妥協したくない三脚のスペックを列挙します。以下に、自分の場合の例を書いてみましょう。

必要なスペックを明確にする

・パイプ径が最低28mm:メイン三脚であり、過去の経験とインターネット上のプロカメラマンのコメントを踏まえ、最大パイプ径は28〜32mmが妥当だと考えました。

・重量は2kg未満:過去に使用したメイン三脚の重量は雲台を含めて2kg未満でした。そして、今後も車の免許が取得できない為、移動が公共交通機関と徒歩となると、重量は1kg台が妥当だと考えました。しかし、メイン三脚と言う本来の使用目的、サブ三脚を大型化させる可能性がある事を考えると、必ずしもこのサイズに抑える必要性はないとも考えています。また、重量に関しては、自分の年齢が30歳代前半であり体力に自信がある事を考えると、多少オーバーしてもいいと考えています。

・縮長サイズが長さ50cm以下:今現在のメイン三脚の格納縮長サイズが48cmです。今後も車の免許が取得できない為、またキャリーケースで持ち運ぶ機会がある為、収納サイズが50cm以下をキープしたいと考えました。しかし、メイン三脚と言う本来の使用目的、サブ三脚を大型化させる可能性がある事を考えると、必ずしもこのサイズに抑える必要性はないとも考えています。

・カーボン三脚:30歳代と言う年齢で、カメラ歴15年以上ともなれば、カーボンでしょう。

・三脚は4段:自分が車の免許を取得していたら、メイン三脚の段数は絶対に3段を選ぶべきです。自分は過去に3段の三脚を使用していた経験から、絶対的な強度を知る事ができました。しかし、上でも述べてきた運搬の観点から、4段が現実的だと考えました。

・価格のお話:海外旅行にも行けなくなった為、本当に必要であれば20万円まで出します。しかし、だからと言ってジッツオやRRSを買う訳ではありません。現実的に強度や撮影スタイルに問題なければ、安価なものを選びます。その分別のカメラ機材にお金を回せますからね。

皆さんも、経済を循環させる為に、夏のボーナスでパッとやってやりましょう!

店頭で実際に触りに行く

※ここでお話しする内容は重要です。

先にも述べましたが、各三脚メーカーが発表している耐荷重等のスペックは、あくまで参考程度にしかなりません。その為、店頭で実際に触りに行く必要があります。

これはとあるプロカメラマンの方が言っていたのですが、設定方法や使用方法さえ工夫すれば、安価なミニ三脚でもキヤノンのデジタル一眼レフ1DXで星景写真が撮れます。また、高スペックな三脚でも使用環境によってはぶれを量産する可能性があります。その為、実際に実店頭へ行き、自分の手で三脚を抑えて造りを確認する事が大切と言っていました。

実際、自分が使用しているサブ三脚を北アルプスの燕岳に持っていきましたが、普通に天の川を撮影してもぶれることはありませんでした。

もう一度書くと、実際に店頭で三脚を広げて、自分の手で押さえてみることが大切です。

インターネット情報を参考にする

実物を触るのが一番いいと話しましたが、誰もが家電量販店や実店舗に触りに行けるとは限りません。そんな時は、どうしてもインターネット上で発信されているレビューを参考にするしかありません。しかし、これには否定的な意見もあるでしょう。

2021年現在は情報化社会です。インターネット情報は無限にある為、上手く活用して情報収集を行えば、確かな情報も転がっています。ヒントは、企業案件は参考にならない為、実際に好きで所有している方の記事や、アマゾン レビューの多数派な内容を信じるのが吉でしょう。

まとめ

今回は、メイン三脚の選び方・考え方について、自分の経験談と絡めてお話しました。

本来は、この後に2021年現在に現行で販売されているおすすめの三脚(自分が購入候補にしている三脚)を紹介しようと思ったのですが、長くなるので記事を分けます。

是非皆さんも、自分の撮影スタイルに合った三脚に出会えるといいですね。そして、この記事で書いた内容が、誰かの三脚選びの参考になれたら幸いです。

それではまた。

メイン三脚選びの続きの記事はこちら

風景写真や星景写真の撮影を本格的に行いたい方向けに、メイン三脚の選び方やおすすめの三脚を紹介します。
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